中古住宅のリノベーションで知っておきたいお金の基本
リノベーションなら安く理想の住まいが手に入る!
結婚や出産、お子さんの独立などライフステージの変化に伴い、「家を買おう」「リフォームしよう」と考えている方へ。中古住宅をリノベーションする方法で理想の住まいを手に入れませんか?
住宅購入の全国平均金額を見ても、中古を買ってリノベーションをすることで、新築を買う3分の2の費用でマイホームが手に入ります。持ち家を建て替えようか、リノベーションしようか迷っている方の場合、建て替えの場合の半額でリノベーションすることが可能です。
<参考データ>
◆新築を買う3分の2の費用で中古が手に入る
新築の全国平均 3597万円
中古の全国平均 2192万円
(平成24年度 住宅市場動向調査 国交省)
◆ 建て替えの半額でリノベーションができる
建て替え 2250万円(平成23年度 建築着工統計調査 国交省)
リノベーション 700~1500万円
築37年の廃屋が新築同然に生まれ変わった!
私自身、初めてのマイホームに中古住宅を買って、リノベーションして暮らしています。私が購入したのは1年半空き家になっていた廃屋。屋根が抜けおち、雨水で床が水浸しになっていました。その家を新築同然にリノベーションしています。地震に強い家になるよう、耐震補強を行っています。
古い住まいもリノベーションすれば、今の設備に、理想の住まいに一新させることができます。
ぜひみなさんも、思い入れのある今の住まいや、ご実家、もしくはこれから新たに中古住宅を購入して、リノベーションしてみてはいかがでしょうか。
リフォームとリノベーションの違い
ここで改めてリフォームとリノベーションの違いについて解説しましょう。
リフォームとは英語で「REFORM」と書くとおり、形を元通りに直す工事のこと。
水回りが壊れて使えなくなっていたら、新しいものに取りかえる、修理をする。このような工事がリフォームです。数か所だけの工事であれば、数十万円から数百万円で収まります。
リフォームに対して、最近よく耳にするようになった「リノベーション」とは、英語に訳すと「刷新」「革新」との意味。元の状態から大幅に形を変える大規模改修工事をリノベーションと言います。たとえば、日当たりの悪い1階のキッチンを2階に移したり、3LDKを1LDKの間取りに変更して、リビングを広くすることもできます。
◆リフォーム(部分工事)の相場
数十万~500万円
◆リノベーション【大規模改修工事】の相場
800万円~1600万円
リフォーム費用はどうやって資金調達する?
数十万円~数百万円の部分工事なら、コツコツ貯めた預貯金を使って現金で支払うことも可能でしょう。中には、退職金を使って終の棲家へとリノベーションする人もいます。
たとえ貯金があったとしても、「老後、何があるかわからないから、現金はとっておきたい」と考える方もいるでしょう。その場合、リフォームローンを使って資金調達をすることが可能です。
中古住宅を購入してリノベーションする場合は、住宅ローンを組んで、その中にリフォーム費用を含めることもできます。各金融機関で「リフォーム付き住宅ローン」という形で販売されています。金融機関により、金利や条件など異なりますので、リフォーム会社の営業マンや金融機関に相談してみるといいでしょう。
どんな工事が必要なのかに応じて、リフォーム会社を見極める
リフォームとリノベーション、それぞれにメリットとデメリットがあります。
リフォームの場合は部分工事で安くすむのがメリットですが、間取りを変更するような大規模工事ができません。一方、リノベーションであれば、間取りを大幅に変更できるメリットがありますが、その分、お金がかかります。それぞれのご家庭には、いったいどんな工事が必要なので、どの企業に依頼をしたら、家族の願いを叶えてくれるのか、よく検討しましょう。
リフォームやリノベーションでご家族が喜ぶ住まいに生まれ変わるのには、言葉では言い尽くせないほどの感動があります。ぜひこの感動をみなさんも味わってみてください。
寄稿:高橋洋子
暮らしのジャーナリスト、ファイナンシャルプランナー。価値0円と査定された築37年の空き家をリノベーションして暮らしている。その経験を元に講演・執筆・FP相談を行う。空き家リノベーションに関するセミ ナーは3年で2000名超が参加。
- テレビ出演:フジテレビ『新報道2001』『ノンストップ!』
- 雑誌掲載:『AERA』『ダイヤモンド』『日経大人のOFF』など
- 著書:『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)、『100万円からの空き家投資』(WAVE出版)
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