すっきりシンプルに暮らすための、片付け術
「お片づけ」はママがするもの!は一昔前のものとなってきたように思います。
女性の社会進出も進み、共働きの家庭もかつてに比べると多くなってきました。
かくいう私も、共働きで、5歳の双子をもつワーキングマザーです。
普段は、整理収納アドバイザーとして、講演や執筆活動を行っております。
日頃接するお客様のニーズの多くは、ずばり
「シンプルに暮らしたいけど、どうすればそれが実現できるか分からないので助けてほしい」といった声です。
私も3LDKのマンション住まいということもあり、お客様もマンション住まいのことが多いですが、
今回はその中から一戸建てでも使える片付け術を紹介したいと思います。
シンプルに暮らすためのコツ1:
一カ所集中収納!「情報ステーション」をつくろう!
忙しい日々の中で、わたしひとりで家の中のことを管理し、すべての場所を覚え、
家族に「あれどこ〜?」「◎◎もってきて〜」といわれ、
「あれはここよ、◎◎は、棚の3段目。」なんて、ゆっくりと答えている余裕はなかなかありません。
そうなると、やはり、「家族に分かりやすいお片づけの仕組み」を作る事が大切になってきます。
「家族に分かりやすいお片づけの仕組み」とは
みなさんのお宅では、
- 書類
- 文房具
- 裁縫道具
- 工具
- 本、雑誌
などの、暮らしにまつわる細々したモノは、どちらに置いていらっしゃいますか?
私が、お客様のお宅に収納アドバイスにお伺いし、
「すみません、ハサミはどちらにありますか?」とお聞きすると、
「え〜っと…」
と、リビングの引き出し、キッチンカウンターの上を探しても見つからず、
テレビボードの下、色々な場所をお探しになることが多く見られます。
家事に育児にお仕事に、とお忙しい中で、探し物に使う時間ほど勿体ないことはありませんよね。
細々としたものはリビングに一箇所集中!
我が家では、暮らしにまつわる細々したものは、リビングに、一カ所集中収納をしています。
色々な箇所に点在させてしまうと、あっちだったかな?こっちだったかな?と探しまわらなくてはいけないので、
できるだけ1カ所にまとめておくと、家族みんながわかりやすいのではないでしょうか?
家族みんなが、「ここにいけば、絶対ある!」をつくることが、「ママ、あれどこー?」を防ぐ秘訣です。
また、こうすることによって何が無いか、何を買い足すべきかの判断が付きやすくなるので、余計にモノが増えることが少なくなります。
シンプルに暮らすためのコツ2:暮らしやすさを求めてたどり着いた、クローゼットの季節外の生活用品収納
日々の暮らしの中ではそれほど使用頻度は高くないけれど、収納場所が必要な季節モノの収納はどこに保管してあるかというと、「寝室のクローゼット」です。
一般的な3LDKの我が家では、季節モノの収納は、寝室のクローゼットに収納しています。
あまり使用頻度の高くない
- 扇風機
- クリスマスツリー
- ゴルフバッグ
- アウトドア用品
- ストーブ
などを収納しています。
暮らしやすさを求めるには、既存の概念を取っ払うことも!
寝室のクローゼットには「洋服」を収納するもの!という固定概念は取払い、
洋服は、1部屋に家族まるごとまとめてクローゼットルームとして利用しています。
寝室は出来るだけホコリをたてたくないために、クローゼット扉の開閉もできるだけ少なくなるよう
使用頻度の低いものを収納する事となりました。
お客様のお宅にお伺いいしても、
「そういえば、なんとなく「寝室のクローゼットには洋服を収納するもの」だと
思い込んでましたが、そうではなくてもよかったのですね!」
と言っていただくことがあります。
そのように、コレはココに収納するもの!という考え方を少し変えるだけで暮らしやすくなるアイデアが生まれるかもしれません。
シンプルに暮らすためのコツ3:収納スペースが広い戸建ては、モノを持ちすぎず、管理できる範囲内で
戸建ての場合、収納スペースがあらかじめ準備されており、わざわざ自分で収納スペースを工夫して作る必要がありません。
戸建のお客様の多くは、納戸収納、ロフト収納など、奥行きの深い収納場所には、ついついモノを溜めてしまいがちになっておられます。
そういった場合は、一度全てのモノを出します。
そして、捨てるものを探すのではなく、これからも使うもの、残したいものを選んでいきます。
ついつい、たくさんのモノを目の前にしたとき、
人は、無意識のうちに
- 「3年使っていないもの」
- 「壊れているもの」
- 「もう使わないもの」など、
ネガティブな気持ちで捨てるものを探しがちですが、
そうではなく、出来るだけ、
- 「今後も使いたいもの(使えるもの、ではなく)」「残しておきたい思い出の品」など、
ポジティブな気持ちで、モノを整理することをおすすめします。
もしこれから戸建を建てられる方、リフォームされる方がいらっしゃいましたら、
とりあえず奥行きの深い大きめの納戸をつくる!
ではなく、まずは現在お住まいのご自宅で、これかららも残したい物は一体どのくらいあるのかをしっかり見極めた上で、可能ならば、一目みて見渡せる程度の奥行きがそれほど深くないクローゼット収納をつくられることをおすすめします。
さあ、最後に、自分を楽にするためのちょっとした一手間をご紹介します。
シンプルに暮らすためのコツ4:
自分にも、家族にわかる、ラベリング
収納場所が完成したら、最後に、ちょっと面倒だけれど、「どこに、何があるのか?」を示す、ラベリングをすることが、先々の自分や家族を楽にしてくれます。
例えば、寝室のクローゼットの扉をあけると…
棚の奥や上にも何があるかを示すメモを、扉に貼付けています。
これなら、すべてモノをどかさなくても、入っているものが分かりますよね。
また、文字が読めない子どもでも分かる、アイコンラベルを作成したり、市販のテープラベルを使って、ラベリングすることも。
わたし自身も、ちょっと面倒だな…と思いながらの作業ですが、この一手間があることで、あれどこ〜?と家族に聞かれたり、これがない、あれがないと探しまわる時間も軽減するのです。
涼しくなったこの季節は、家のお片づけには絶好の日和です。
みなさんも、おかたづけ、はじめてみませんか?
寄稿:Emi
整理収納アドバイザー Emi
「OURHOME」主宰。大手通販カタログの商品企画を経て、整理収納アドバイザーとして独立。
ブログ「OURHOME」にて、インテリア・収納、子どもと暮らすアイデアを綴る。
- 2014年 NHK「あさイチ」くらしの動線 生放送出演。
- 初著書『OURHOME〜子どもと一緒にすっきり暮らす〜』(ワニブックス刊)
- 近著『子どもの写真整理術』(ワニブックス刊)好評発売中。