老親を見守るにはー認知症サポーター養成講座を受けてみませんか

親が、今後認知症になったら…。老親を抱えた誰もが抱える心配事。ただ不安がるだけでなく、「認知症サポーター養成講座」を受けて、正しい知識を身に着けませんか。

認知症サポーター養成講座とは

認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けできる「認知症サポーター」養成講座。全国各地の自治体や企業などで、定期的に開催されています。

60代以上が多いのですが、小・中学校や高等学校でも開催されるため10代以下の受講も目立ちます。平成29(2017)年6月30日現在で、9,066,685人のサポーターがいます。受講を希望の方は、在住・在勤・在学の自治体事務局にお問い合わせください。

こちらのリンクでは、都道府県ごとの、一覧表が見られます。

認知症サポーターに期待されること

認知症サポーター期待されることは、このようなことです。

  • 認知症に対して正しく理解し、偏見を持たない。
  • 認知症の人や家族に対して温かい目で見守る。
  • 近隣の認知症の人や家族に対して、自分なりにできる簡単なことから実践する。
  • 地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携・ネットワークを作る。
  • まちづくりを担う地域のリーダーとして活躍する。

このように書くと、何か特別なことのする人のように感じるかもしれませんが、そうではなく、認知症の人やその家族の「応援者」なのです。

認知症サポーター養成講座では、こんなことを学びます

筆者は当講座の受講経験者です。受講のきっかけは、実父も義父母も高齢になったこと。特に実父と義父は、健康とはいえ60代に手術を経験したからです。何か起こったときに、何も知らずに慌てたくない、そう思っていたときに自治体が主催の講座を偶然目にしたのでした。ちなみに筆者の地域では、2時間の無料講座でした。

内容は、認知症の原因・症状・治療と認知症を理解することから始まり、サポーターとして接するときの心構えや支援方法など。医学用語なども、かみ砕いて説明してあり、非常に分かりやすいものでした。

ちなみに、認知症とアルツハイマー病はどこが違うのか?と思っていましたが、認知症の引き起こす主な病気の一つが、アルツハイマー病で(全体の約50%を占めるのでイコールと思われがちです)、約70種類の病気が原因となるそうです。心構えは色々ありますが、大切だと感じたのは「ゆっくりと」、そして相手の尊厳を守るべく「さりげなく」の2点でした。

講座では、教材が配布されます。親だけでなく、地域の人に何かあったときの頼れる1冊として、持っておかれても良いと思います。(受講者には、イラストにもあるオレンジリングが配布されます)

参考資料