知っておきたいリフォーム基礎知識。リフォームに利用できる制度

無理なくリフォームの予算を立てても、少しでも負担削減できたらうれしいですね。今回は、リフォームに活用できる制度を紹介します。上手に活用して、より充実したリフォームを。

リフォームの減税制度

リフォーム工事が一定の条件を満たすと、以下の税金の優遇を受けることができます。

1.所得税の控除

所得税は、1月1日から12月31日までの1年間に生じた個人の所得に課税される国税です。要件を満たすリフォーム工事を行った際、所得税額の控除を受けることができます。制度として以下のものが挙げられます。

  • A投資型減税―1年間の控除
  • Bローン型減税―5年間の控除、償還(返却)期間5年以上で利用可能
  • C住宅ローン減税―10年間の控除、償還期間10年以上で利用可能
    ※Aはリフォームローンの利用有無にかかわらず利用できますが、BCはリフォームローンの利用が必須です。

2.固定資産税の減額

固定資産税は、保有する土地や建物などの固定資産について、1月1日時点の評価に応じて課税される地方税です。適用要件を満たす改修工事を行った際、該当家屋に係る固定資産税の減額を受けることができます。工事完了後、3カ月以内にお住まいの市町村へ申告ください。

3.贈与税の非課税措置

平成27年(2015年)1月1日から平成31年(2019年)6月30日までの間、満20歳以上(贈与を受けた年の1月1日時点)の個人が、親や祖父母などから住宅取得等資金を受けた場合、一定金額までの贈与に対し、譲与税が非課税となります。詳細は、お住まいの市町村や税務署や国土交通省などにお問い合わせください。

リフォームの融資制度

独立行政法人住宅金融支援機構では、リフォームに対して融資を行っており、バリアフリー工事または耐震改修を行う際に利用できます。また、これらには、高齢者向け返済特例制度が適応されます(満60歳以上対象。返済期間は連帯債務者を含む申込人全員が亡くなるまで。月々の支払は利息のみなど)ちなみに、増改築工事または修繕・模様替え工事のみを実施する場合は利用できません。

これ以外に、民間の金融機関でもリフォーム融資を行っています。>独立行政法人住宅金融支援機構のリフォーム融資に関してはこちら

リフォームの補助制度

国や地方公共団体などが、リフォーム工事費用などの一部を補助する制度があります。

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会では、「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を作成しています。都道府県別・条件別で支援制度が検索できます。変更されたり、期間限定の制度もあるので、最新情報を確認してください。

瑕疵保険

金銭的な援助だけでなく、安全面も考慮したいところです。リフォーム瑕疵保険は、保険期間は1~5年間と決められていますが、リフォーム工事を実施した全ての部分が対象になります。また、補修費用のほか調査費用や転居・仮住まい費用等にも支払われます。リフォーム工事後を安心安全に過ごすためにも、ご利用をおすすめします。>一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会の、リフォームかし保険について

参考資料

  • 国土交通省住宅局『マンガでわかる住宅リフォームガイドブック』(平成28年8月版)
  • 公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会『安心・快適 住宅リフォームハンドブック』(平成28年3月)