家の価値に差がつくお手入れ方法
無事に購入した、マイホーム。気持よく住み続けたいですね。そして、将来売却することになっても、高く売りたいですよね。今回は、家の価値に差がつくお手入れ方法を紹介します。
なぜ家にはお手入れが必要?
住宅は、常に直射日光や風雨にさらされています。極端ですが、建てたときから少しずつ劣化がはじまります。もちろん、それを防ぐ処置も施されていますが、その効果にも期限があります。
また、日本の住宅は、木造家屋が多いです。そのため、白アリやカビの影響を受けやすいです。これらは、目に見えない場所で繁殖するため、気づいたときにはかなりダメージを受けている場合もあります。特にカビは、住宅だけでなく人間の健康を脅かす恐れもあります。また、高温多湿の気候のため湿気がこもりやすく、天井の梁や床下の根太(ねだ:床板を支えるための、床の下に渡す横木)など、基礎部分が傷んでくることもあります。
住宅のお手入れ、これが大切
住宅を守るお手入れは、以下に分けられます。「日常」「定期」「必要時」です。
「日常」は、換気・清掃・点検と、住人自身ができることです。「定期」は、専門家が行う点検です。「必要時」は、修繕・リフォーム・改修工事など、これも専門家が行うことです。
「日常」は基本中の基本
1. 換気
まず、特に重要なのが、換気です。前述のように、高温多湿で木造住宅が多い日本。木造住宅は呼吸しているので、湿気は大敵です。閉めきった状態が続くと、湿気が高くなり結露が発生し、木材が傷みます。一日1回は窓を開けて換気しましょう。
花粉症の方は、春先は朝に短時間の換気(窓を少しだけ開ける)を心がけましょう。浴室などは、換気扇は常時回しておくとよいでしょう。また、キッチンや洗面所も使用後は水気を拭き取る習慣をつけましょう。
2. 掃除
次に大切なのは、掃除です。こまめな掃除は、汚れがつきにくいです。それでも汚れを見つけたときは、なるべく早く拭き取りましょう。早いほど、落ちやすいものです。各所に雑巾(古いタオルを切ったものでOK)やウェットティッシュを置いておくと、汚れをすぐに拭けます。
その他、洗濯前に使用済みタオルで蛇口や鏡など一拭きしてから洗濯機を回すと、洗濯と掃除が一度にできます。
また、月曜日は窓のサン、火曜日は階段の手すり……などと掃除する場所を決めておくのも一案。このとき、「絶対やる!」と決めず、「できたらね」とゆるい気持ちでいると、継続できます。
3. 点検
最後は、点検です。こまめに掃除をしていたら、住宅内の不具合や劣化には気がつきやすいです。反対に外部は見えにくいので、季節ごとにチェック項目を立てるとよいでしょう。例えば、外壁などのヒビ割れは暖かくなって外に出るのが楽な3~5月の間に、雨樋や排水口は梅雨にかかる5~7月に点検するというように。
「定期的」な点検を
家は5年ごとの点検が理想です。短く感じるかもしれませんが、気候風土や使用方法によって、不具合が出てくるころです。とはいえ、ローンも抱えての有料点検はなかなか難しいものです。その場合は、最低でも7~8年ごとに1回は点検を受けましょう。
「必要時」リフォーム・修繕
家は築15年も経つと、床下・配管・水回りなどの劣化してくるころです。大幅な修繕やリフォームなどを、考える時期です。これまでの「日常」「定期的」なお手入れがしっかりしていれば、少ない手間と金額で住宅の寿命を延ばすことができます。
住宅は必ず、劣化します。それでも日々のお手入れを大切にすることで、長く住み続けられ、次の住人にも自信を持って売ることができます。そのためにも、毎月数万円の、「お手入れ費用」を貯めることから始めてみませんか。