害虫駆除のために冬にしておきたい!家でもできる先人の知恵・松の木の「こも巻き」
秋から冬にかけて聞く「こも巻き?」とは?木の腹巻き?!
10月下旬からいよいよ冬モードに入ってきましたが、毎年10月−11月頃になるとこのようなニュースを見たことはないですか?
- 「姫路城で松の「こも巻き」」NHKニュース、2014年11月7日
- 「立冬にこも巻き 和歌山公園で」和歌山放送ニュース、2014年11月7日
あまり一般的ではないようにも思えますが、この「コモ巻き」は日本で古くから行われており、害虫退治に効果があります。
積雪による枝折れを防ぐ「雪つり」同様、和風庭園の冬の風物詩とも言えます。
こも巻きとは
江戸時代から大名庭園で行われてきたとされる害虫駆除法で、マツカレハの幼虫(マツケムシ)を除去する方法のひとつ。マツカレハの中齢幼虫は、冬になると、地上に降り、枯れ葉の中などで越冬する習性を持つ。このため、11月頃、マツやヒマラヤスギの幹の地上2mほどの高さに、藁でできた「こも(菰)」を巻きつける。春先に、この「こも」の中で越冬したマツカレハの幼虫を「こも」ともども焼却し、マツカレハの駆除をする。施術の時期的に冬支度のように解釈する向きもあるが、決して防寒目的ではない。
出典元:Wikipedia「こも巻き」
家でも簡単にできる「こも巻き」の方法・手順
こも巻きによる害虫退治が期待できるのは、松の木です。
その他の種類の木に対しても、こも巻きをしているケースも見かけますが、これは寒さよけに行っているものです。
準備するもの:
- ワラと、それを縛るためのヒモや縄、ホームセンターや造園屋さんには「コモ」という商品名でワラのムシロが販売されています。
こも巻きの手順:
- 木のどの位置にこもを巻くかを決めます。
- ワラをひとつかみ分ずつに分けて、根本を縛ります。
- まず、ベースラインとなる縄を木に一巻きします。
- 一巻きした縄を上に、他のワラを揃えて巻いていき、それらが落ちないように紐で強く縛っていきます。
- ワラを一周巻き終えたら、上下2箇所を紐でしっかりと落ちないように結びます。
- 落ちる心配がある場合は、さらにもう1周紐で巻きましょう。
- これでこも巻きの完成です。
- 春になったら、こも巻きを外してそのまま処分します。(昔は焼却していました。)
- こも巻きのワラの隙間で越冬している害虫を一網打尽で駆除できるというわけです。
こも巻きは、害虫駆除だけでなく、霜害や雪害にも大変有効ですので、これを機会に是非今年は試してみてはいかがでしょうか。
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